Inner Science - Here [CD] PLAIN MUSIC (2015)

2,310円(税210円)

商品の説明



エレクトロニック・ミュージック・プロデューサー / トラックメイカー、西村尚美によるプロジェクト、Inner Science。自身の楽曲制作やライブ・パフォーマンス、DJにはじまり、さまざまなアーティストのリミックス、イベントやインスタレーションのサウンド制作などなど、その活動は多岐にわたるがやはり本名義でのオリジナル・リリースが、その表現活動の中心と言えるだろう。そんなInner Scienceの、通算7枚目となるアルバム『Here』が、前作『SelfFigment』以来、約1年半ぶりに到着した。

本作を聴いて真っ先に思い出したのが、リリースされて20年、一切錆びることのないSun Electricの名盤、というかアンビエント・テクノ史上の名盤、コラージュと美しき電子音が支配する1995年のライヴ・アルバム『30.74.94 Live』。電子音の表現の強度、輝きでいえば、本作も2015年に刻印された、かのアルバムと同様の未来の名盤と言えるだろう。エレクトロニカ、ヒップホップ、テクノ、アヴァン・エレクトロニクス......さまざまな足場の上を、その電子音が悠々と跳びまわる。バッドトリップすらも覆い隠してしまいそうな、柔らかな景色は光に包まれてスピーカーから放たれ、空気のなかへと拡散していく。オプティミスティックな世界観が広がる。ヒップホップのビートメイカーとしての出自を持ちながら、現在、その音の存在感はむしろ唯一無二の、そのシンセサイザーの透明感溢れるサウンドがある意味でひとつトレードマークとなっていると言えるだろう。もちろん、彼らしいビートのセンスやミキシングがそのシンセ・サウンドを際だたせてはいるのだが。2011年リリースの前々作、『Elegant Confections』を丸ごと1枚アンビエントへと昇華させたディスク2をひとつの契機としてーーもちろんそれ以前から、アンビエントな別名義のPortalを含めその作品には電子音というのは彼にとって重要なファクターであったがーー『Self Figment』を経て、さらには昨年秋にリリースのアブストラクト・エレクトロニクス〜コラージュ・シリーズのファースト『Assembles 1-4』にて、その電子音の表現はある種の"戯れ"は極限に達する(『Assembles』は、今年もセカンドがリリースされるようだ)。そこからのInner Scienceの本道への帰還である。『Assembles』で培われた電子音の"戯れ"は、彼のビートメイカーとしての基盤によって、より音楽的に方向付けられエレガントに跳躍する。クラシックの焼き直しか、ネオアコの電子音による組み替えのような"エレクトロニカ"の退屈さはここにはない。電子音にしかできない表現、電子音だからこそ表現できる世界観というものが間違いなくここにはある。日常の日々を祝福する、電子音の喜悦をここで。
(河村祐介 / OTOTOY)


TRACK LIST :
1. Introduction for Here
2. Bare
3. Fantastic Distance
4. Ivy
5. Well
6. Vary
7. Winking Rabbit
8. Twin Birds
9. Not Far From Here
10. Neko
11. Silent Thing
12. Even More


PROFILE :
西村尚美によるソロ・ユニット。浸透するように透明できらびやかな音色とメロディー、そこに拮抗する振り幅の広いリズムを操り、色彩豊かで独特な世界観のインストゥルメンタル/エレクトロニック・ミュージックを産み出す。それら自作楽曲の音色がフロア中を満たす没入感あふれるライブと、様々な楽曲を大胆に紡ぐスタイルのDJプレイを各地で展開中。近年では、Gonnoの10年ぶりとなるアルバム「Remember The Life is Beautiful」収録の1曲をCrystal(TRACKS BOYS / (((さらうんど))))と共に3人で制作。また、Black Smokerからのリリースでもおなじみのオルタナティヴ・ロック・バンドSkillkillsの「Teenage Mutant」や、See Recordingsから発表されたWhite Rainbow&Asunaによる米日コラボレーション作「A Bloody Football Clicks/Orange Classic Skinz」のリミックス制作。奈良公園で開催されているライトアップ・イベント「なら燈火会」内で行われた演出作品「SYSTEM of the EAST」や、開創1200年を迎える世界遺産・和歌山県 高野山の魅力に迫るインタビュー・ムービー、全面鏡張りのコンセプトカー・TOYOTA Mirror Harrierを用いた展示作品「Kaleidoscope with Mirror HARRIER」などにそれぞれオリジナルのサウンドを提供するなど、自身のスタイルを崩す事無く媒体や空間を問わない様々なシーンに彩りを加え続けている。前作「Self Figment」以来となる最新オリジナル・アルバム「Here」を2015年9月にリリース予定。


■ 2015年9月16日発売

その他の詳細情報

販売価格 2,310円(税210円)
型番 CD_IN087
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